録画 IWJ
本編 http://www.ustream.tv/recorded/15654822
木野さんによるまとめ http://www.ustream.tv/recorded/15656159
■会見のポイント
今回は前向きな報告が一点あった。会見が始まる10 分前、16時20分 についに循環注水冷却が本格敵にスタートした。久々に明るいニュースであったものの、会見終了間際に連絡が入り、ホースから汚染水が漏れだしたため、僅か1時間30分で循環注水冷却がストップ。よって特に進展なし。(翌日28日の14時頃に再開している)
今回の会見で印象的だったのは、ここ数日、原発再稼働に向けて形振り構わぬ経産省の動きに対する手痛い質問の数々。もちろん、民間の大手メディア記者はそんなこと質問しない。
経産省 保安院へ厳しい質問
6月に入ってからの経産省はメディアが報じない事を良いこと原発運転再開のため形振り舞わない行動に。特にここ数日の動きは本性むき出し。NHK石川記者やフリー伊藤さん他、数名の記者が経産省 保安院に対して手厳しい指摘が印象に残った質疑に。細野補佐官のコメントに注目。
以前、細野補佐官はもんじゅは実験炉といいながら、もんじゅの運転再開に関しては、福島に残った核燃料を処分しないのは無責任であると発言している。
やりたい放題の経産省
- 脱原発の古賀氏に退陣要求を迫る経産省
- 佐賀県 玄海原発運転再開 住民説明会 (経産省保安院の茶番劇)
見られない住民多数。住民側は国が選定。たったの7名。事前の反発を受け、冒頭にこれで再開する訳ではないと断り入れる司会者。 - 経事故調査委員会を経産省に取り込み画策 (管総理が拒否)
飯舘村 住民被爆問題 隠蔽疑惑
石川記者、NPJ & 吉本おしどり さんの質問に注目。飯舘村の被爆問題。これまでの会見を数珠つなぎすれば、誰がどう見ても被爆隠蔽、責任逃れを画策しているようにしか見えない。「結婚して子供産みたい」とう飯舘村の女子高生の言葉がいつも脳裏をよぎる。
これまでの状況からみて大量被爆している事は間違いない。彼らの対応は犯罪に等しい行為。本会見や質疑の内容は映像として記録に残るので状況を立証する上で証拠になり得る。将来、司法の場で被告側の席に立つ覚悟はあるのかと聞きたい。特に NHK 石川記者の質問にしどろもどろする原子力安全委員会 加藤審議官の発言は必見。
ブルームバーグニュース稲島記者の質問 ここに注目
原子力安全委員会 加藤、重要だと言いながら水産庁が何やっているか知らない。ここでただ数値を発表しているだけか?文科省は文科省で原子力安全委員会に評価を求めるだけで自分の口からは数値を公表するだけ。
縦割り行政というか関係省庁でちゃんと連携が取れているのか不安になる。原発事故担当相で問題の取り纏めに大きく寄与することを期待したい。それだけの権限を持つのだから。
NHK 大崎記者の質問 ここに注目
テロ対策、作業員の身元まで把握する必要はないという政府の見解に注目。彼らが身元を特定したくない理由は、単に作業員の被爆管理を行いたくないからに過ぎない。原発事業者のずさんな管理、下請け労働者、人材派遣、これまでも被爆従事者はずっと自民党政権下において隠されてきたという事実。
フリーランス 木野さんの質問
最近、汚染水処理が山場だったこともあって、久しぶりにモニタリング、汚染に関する怒濤の質問。海域のモニタリングは不十分と指摘。海産物のモニタリング方法についても。過小評価の検査手法もこの2ヶ月進展しておらず。ストロンチウムなど水産物の分析さえままならない状況で魚が消費されている現状。
特に海産物に関する水産庁の調査でストロンチウムなど主要三核種以外の放射性物質の調査は、4月上旬に採取して、結果が出たのが6月27日ととてもやる気があるようには見えない。
食品検査にしても自信で行えない県、自治体が多く、専門機関に依頼している現状があり、これまでの一貫した過小評価の国の姿勢を鑑みて流通している食品が本当に安全なのかという不信感が強くなるばかり。同日の原辞書力安全委員会のブリーフィングで摂取制限値の暫定的な値を見直す動きもある。
明日は東電の株主総会のため、統合対策本部共同記者会見は休み。次回は明後日、29日。最後の日本インターネット田中記者の質問にも注目。関西では大株主も脱原発を訴えているだけに全国でも関心は相当高いと思われるが、公開されるのは最初の30分のみであり原発事故により被害者や国民に対する特別な配慮はないようだ。(大株主の賛成多数で原発推進という結果)
■本日の議題
- 細野豪志事務局長 挨拶 ~ 循環注水冷却開始の報告 00:12:10~
- 循環注水冷却の説明 東電 00:14:10~
- 環境モニタリングについて (東電・文科省)00:22:20~ / 00:24:15~
- 環境モニタリング結果の評価 (原子力安全委員会)00:28:20~
- 各プラントの状況 (東電)00:33:05~
- 質疑 00:41:15~